英国の金融規制機関である金融行為規制機構(FCA)は、金融広告に対する行動に関する報告書を公表した。この中では、仮想通貨関連広告に対する調査結果と対応がまとめられている。
FCAは2023年10月8日に施行された仮想通貨のプロモーション規則に「著しい違反がある」と報告した。FCAによると、登録済みおよび未登録の仮想通貨企業を審査し、共通の問題点を特定した。
たとえば、ステーブルコインや資産担保型コインなどの商品特有リスクを追加することなく一般的なリスク概要を使用することや、ライセンス情報をプロモーション手法として利用する事例があったという。さらに、リスク面を強調することなく、企業が仮想通貨サービスの安全性、セキュリティ、使いやすさについて根拠なしに主張していたともFCAは指摘した。

規制機関は、規則の継続的な違反に対して行動を取り、必要に応じて強制措置を使用する可能性があると警告した。FCAは、10月8日から12月31日の間に、不正に仮想通貨を宣伝するデジタル資産企業に対して450件の警告を発したという。
「テクノロジー企業と協力し、違法なプロモーションを含むウェブサイト、モバイルアプリケーション(アプリ)、ソーシャルメディアアカウントの削除とブロックに取り組んでいる。例えば、2023年12月末には35のアプリがアプリストアから削除された」という。
FCAは、2024年も違法なプロモーションを発する企業に対する行動を続けると警告した。
さらに2023年には1万件以上の金融関連広告の撤回または修正を命じたという。

さらに、FCAは2023年に2万4000件以上の無許可業者に関する報告を受けたと強調した。FCAは、違反の信ぴょう性のある証拠がある場合には報告をエスカレートさせたという。規制機関は、消費者に対し、誤解を招く広告や潜在的な詐欺について公式チャネルを通じて報告を続けるよう呼びかけている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン