中国発トロンが第6位の仮想通貨に アリババ人脈や大型提携を示唆

 中国発の仮想通貨であるトロン(TRX)が4日、倍以上も上昇した。時価総額も2兆円を突破するなど、ビットコインキャッシュやカルダノに迫る勢いだ。

 トロンは中国のジャック・ソン(孙宇晨)氏が設立したインターネット上のエンタメに特化したブロックチェーンのプロトコルで、ライブ中継等における投げ銭やソーシャルネットワーク(SNS)、ゲーム、ギャンブル等のデジタル娯楽産業に決済、コンテンツ保存配信、信用スコア管理等の機能をもたらすという。グーグルプレイやアップストア等の中央集権型コンテンツ配信及び課金モデルを破壊するとされる。

 トロンのICOは昨年8月に実施され80億円弱を調達した。取引開始は9月だが本格的上昇を開始したのは12月中旬。元々0.001ドル以下で取引されており、一か月も満たないうちに200倍以上になったことになる。

TRON

「次のジャック・マー」と称される元リップル中国区代表が創立、大物投資家やIT起業家たちも支援

 トロン創始者のジャスティン・ソン氏は弱冠28歳だが起業家として華々しい経歴をもち、「次のジャック・マー」と報道されている。フォーブス氏の「30才以下の30人」に26才で選ばれ、中国イーコマース大手アリババのジャック・マー会長に招待されて同氏が起業家向けに創立した湖畔大学で特別講義をうけるなどしている。

 北京大学を卒業後、ペンシルバニア大学で修士号を取得。2013年から2016年はリップルの中国区代表として資金調達などに奔走した。また中国のスナップチャットといわれるペイウォー(陪我)と呼ばれる音声ベースのSNSアプリを成功させるなどしている。

 今回立ち上げたトロンには中国投資界の大物も多く参加。Huobi(フオビ)にも投資しているエンジェル投資家の薛蛮子(シュエ・マンズ)氏やBTCC創始者、「クラッシュオブキングス」というオンラインゲームの創始者などが名を連ねる。

 また一番注目されるのがアリババ等大手ネット企業とのつながりだ。

 例えば運営チームにはアリババから投資をうけジャック・マー会長とも親しいとされる配車アプリの快的打车(クアイディ)の創業者や中国でバイクシェアで一二位を争うofo共享单车の創業者も参画。また10月にはアリババとテンセントからビッグデータ専門家を技術リーダーとして迎え入れている。

 一部ではトロンの仮想通貨がこういった多くのユーザーを抱える中国のアプリに統合されていくのではないか、と憶測されている。

 また、アリババのジャック・マー会長は自身が創立した起業家向け大学の卒業生のプロジェクトに対して投資した実績があることから、トロンにも可能性があるのではと噂される。

 

大企業との提携を来週発表か

 そしてここ2日間、創始者のソン氏が自身のツイッター上で大企業との提携をほのめかして話題になっている。

 1月2日、「NASDAQ上場企業や1億人のユーザーを有する巨大企業」との提携の可能性を示唆し、トロンが「大きく成長する」としている。

 これに続き4日、来週著名な上場企業との提携を発表するとしており、憶測を招いている。

 昨年12月31日には、トロンが18年中に時価総額ベースで上位10番以内に入るとしていたがはやくも実現したかたちだ。