米国トランプ大統領が発行する公式ミームコイン「オフィシャル・トランプ(TRUMP)」の主要保有者の多くは依然として不明のままだが、過去7日間で大規模な資金流出が確認されている。この間、トランプ氏はトークン保有者向けに夕食会およびホワイトハウスツアーを開催すると発表していた

ブロックチェーン分析企業ナンセンの4月25日時点のデータによれば、TRUMPは過去7日間でトップ500アドレスにおいて約8億6900万ドルの流出が発生し、流入額は約9600万ドルにとどまった。

これらの動きの一部は、トランプ氏がTRUMP保有上位220名に対し、ワシントンD.C.のゴルフクラブでの夕食会への応募資格を与えると発表したことに起因している。ただし、ホワイトハウスツアーの枠はより限定的となった。

ナンセンは次のように分析している。

「明らかに、多くの保有者がこの機会にTRUMPトークンを売却した一方で、新たな購入者は少なかった。とはいえ、A)ディナーチケット獲得、またはB)価格変動による利益獲得を狙って、一定の関心は残っている。結果として、トップ250保有者には新たなウォレットがいくつか加わり、以前の保有者の一部は撤退したとみられる」

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Top TRUMP memecoin holders as of April 25. Source: TRUMP token

トランプ氏のミームコインへの投資家は誰か?

4月25日時点で、最大保有者は117万6803TRUMPを保有しており、評価額は約1600万ドルに達している。ウォレット名義は「Sun」となっているため、トロン創設者でトランプ氏支持者でもあるジャスティン・サン氏がディナー出席候補者に含まれている可能性が取り沙汰されている。コインテレグラフはサン氏のチームにコメントを求めたが、執筆時点では回答を得られていない。

その他の保有者には「elon」や「doge」といったユーザー名も見られるが、テスラCEOでドージコイン(DOGE)支持者として知られるイーロン・マスク氏が関与しているかどうかは不明だ。

なお、TRUMPトークンの総供給量のうち約80%は開発チームが保有しており、この点からトランプ氏自身またはその家族による「ラグプル」リスクを懸念する声も上がっている。

過去にもNFT購入者向けにディナー企画

2024年の大統領選挙前、トランプ氏はフロリダ州マー・ア・ラゴ邸において、逮捕時のマグショットを描いた非代替性トークン(NFT)を購入した支持者を対象に同様のディナーイベントを開催していた。

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