ドナルド・トランプ米大統領が5月22日に開催予定の夕食会に、ミームコイン「TRUMP」の主要保有者が姿を現す可能性がある。

4月23日時点で、トランプ氏の公式ミームコイン(TRUMP)のウェブサイトでは、ワシントンD.C.の同氏のゴルフクラブで本人に直接会える機会を、「上位220人」の保有者に提供している。記事公開時点では、当日の出席者リストは不明だが、プロジェクトは応募者に対し、身元調査への合格、「KYC(顧客確認)対象国の出身者ではないこと」、および同伴者を連れてこないことを条件としている。

このミームコインは、大統領就任前の1月17日に発行されたもので、暗号資産業界や議員からは、外国の関係者や利害団体が適切な開示や監督なしに米国大統領に資金を直接送れる可能性があるとして、強い批判を浴びている。プロジェクトチームが全供給量の80%を保有しており、他の主要保有者の多くの身元も明らかになっていない。

Top TRUMP memecoin holders as of April 23. Source: TRUMP token

夕食会の発表後、TRUMPミームコインの価格は9.30ドルから14.20ドルへと約52%急騰した。このトークンは1月17日にローンチされ、市場規模は約150億ドルに達したが、1月20日までに50%以上下落した。

トランプ氏の妻メラニア氏も1月19日に「MELANIA」ミームコインを発行。価格推移はTRUMPコインと似ていたが、4月23日時点で最高値の13.73ドルから90%以上下落している。ブロックチェーンのデータによれば、4月に同プロジェクトチームは約3000万ドル相当のコミュニティ資金を移動させた。

暗号資産をめぐる選挙戦略

トランプ氏は2019年の大統領任期中、ビットコイン(BTC)などの暗号資産について「ファンではない」と述べ、その後「詐欺に近い」と批判していた。しかし再出馬にあたっては、スタンスを一転させた。NFT(非代替性トークン)を発行し、暗号資産での寄付を受け付け、暗号資産関連のイベントやカンファレンスにも登場している。

2024年の大統領選挙前には、ジョージア州での起訴に関連した「マグショットNFT(逮捕時の顔写真を使ったNFT)」購入者を対象に、フロリダで同様の夕食会を開催していた。2024年5月のイベントに、当時の出席者が再び含まれるかどうかは不明だ。

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