仮想通貨ミキサー「トルネードキャッシュ」の共同創業者であるローマン・ストーム氏が、今後の刑事裁判に向けて不安を吐露し、Web3開発者たちに支援を呼びかけた。

X(旧ツイッター)での1月22日の投稿で、ストーム氏は弁護士チームが2024年9月の裁判で「強力な弁護を展開する」と述べた。トルネードキャッシュの共同創業者は、資金洗浄の共謀、無許可の資金送金業運営の共謀などの罪に問われており、これに対して無罪を主張している。

「Web3に関わっている情熱的な開発者であれ、ソフトウェアやプライバシーを重んじる人であれ、この法廷闘争はあなたに影響を及ぼすだろう」とストーム氏は語った。「この事件は今後長年にわたって重要な前例を築くことになるはずだ」。

「2024年は私の残りの人生を定義する年だ。正直、怖い。だが、このコミュニティが情熱を持って関心を寄せてくれることを願っている。弁護のための寄付をお願いしたい」

トルネードキャッシュの共同創業者は共謀者とされるロマン・セメノフ氏とともに2023年8月に起訴された。セメノフ氏は記事執筆時点で逃亡中だ。ストーム氏は逮捕後すぐに200万ドルの保釈金で釈放され、裁判は9月23日に始まる予定だ。オランダ当局は2022年8月にトルネードキャッシュの共同創業者アレクセイ・ペルツェフ氏を逮捕したが、彼は裁判前の2023年4月に釈放された。資金調達プラットフォームJuiceboxによると、ペルツェフ氏とストーム氏の弁護のために、1月22日時点で2万8000ドル以上が寄付されている

ストーム氏とセメノフ氏は、トルネードキャッシュが北朝鮮のハッカーグループ「ラザルスグループ」の米国制裁の回避を支援したとして起訴されている。米財務省の外国資産管理局(OFAC)は、2022年8月にトルネードキャッシュを制裁対象に追加している

米財務省がトルネードキャッシュに対して行動を起こした後、一部の仮想通貨支持者は政府に対して訴訟を起こし、OFACがその権限を逸脱していると主張した。投資家グループ6名とコインセンターによって提起された2件の訴訟は略式判決で敗訴した後、現在控訴手続き中である

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン