トルネードキャッシュの開発者であるアレックス・ペルツェフ氏が、約9か月間の収監を経て釈放される見通しとなった。ペルツェフ氏は昨年8月、オランダ当局によって仮想通貨ミキシングサービス「トルネードキャッシュ」を通じたマネーロンダリングに関与した疑いで逮捕された。

情報筋がコインテレグラフに語ったところによれば、ペルツェフ氏は4月26日、誕生日でもある同日に家庭に戻ることができるとのことだ。監視付きの釈放により、ペルツェフ氏は自宅で裁判を待つことができるようになる。

ペルツェフ氏の逮捕は、米財務省が8月8日、トルネードキャッシュの数十のアドレスを外国資産管理局(OFAC)の制裁リストに載せた直後のことだった。

ペルツェフ氏の配偶者がコインテレグラフに語ったところによると、釈放後ペルツェフ氏は足首に監視装置を付けられることになるという。「これでアレックスが無実をしっかり証明する準備ができると信じている。」

昨年11月、オランダの裁判所はペルツェフ氏が逃亡リスクを理由に監視付き釈放を求める申し立てを却下していた。同国検察はペルツェフ氏がトルネードキャッシュの運営において中心的役割を果たしていたと主張している。今年2月にも、ペルツェフ氏の保釈は再び非承認となっている。

仮想通貨ミキサーまたはミキシングサービスとは、仮想通貨取引の起源をわかりにくくするために使用されるプラットフォームだ。これらのミキサーの目的は、取引を匿名化し追跡を困難にすることだ。これらのプラットフォームでは、1つの仮想通貨取引を他の取引と混ぜ合わせ、異なるウォレットアドレスに送金する。トルネードキャッシュは、制裁前に最も人気のあるミキシングサービスの1つだった。

ペルツェフ氏の監視付きでの釈放についてのニュースは、仮想通貨コミュニティで喜びをもって迎えられた。ペルツェフ氏の裁判に出席した仮想通貨教育者であるクリプトキャナルの創設者は「ペルツェフ氏が外出し自身の弁護に取り組むことができるのが最も重要だ。拘束されている間はほぼ不可能だった」と語っている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン