ビットコイン(BTC)ネットワークは、Torネットワークの大規模な停止後、BTCノードの実行に関して着実に回復している。

ノード監視リソースのBitnodesからのデータによると、Tor対応ビットコインノードは、2021年1月はじめに急減した後、通常の水準に戻ってきている。1月13日時点でTorベースのBTCノードの数は1月9日の122ノードから2581にまで達した。

Bitnodesのデータによると、Tor対応ビットコインノードはビットコインネットワークの重要な部分を構成し、通常、実行中のノードの約25%を占めている。最新のデータでは、Torベースのノードは1月13日に全BTCノードの23%以上を占めていた。

Bitnodesによると、ビットコインノードの現在の数は1月7日の8300から増加して1万1190となっている。

Number of reachable Bitcoin nodes over the past 90 days. Source: Bitnodes

ビットコインノードは、ビットコインブロックチェーン全体のコピーをホストおよび同期し、基本的にネットワーク全体を実行し続けるためにほかのコンピュータに接続されたものだ。Torベースのビットコインノードは、Torの匿名ネットワークを使用してプライベートで実装されているノードだ。

Tor対応のBTCノードの最新の落ち込みは、Torネットワークでの最近のクラッシュが原因である可能性がある。1月10日、Torプロジェクトは、v3オニオンサービスの実装バグが原因となり、Torネットワークが不安定になっていると発表している。テックにフォーカスしたメディアのTechNaduは、これはハッカーの攻撃が原因である可能性が高いと報告している。

Torネットワークのダウンは、プライベートなビットコインウォレットやWasabi、Bisqなどの多数のTor対応のサイトに影響を及ぼした。1月11日に、Wasabiはフォールバックシステムを使用してサービスを無傷に保つことができたと報告している。

Torプロジェクトのスポークスマンは、Torネットワークが攻撃を受けたという証拠はなく、むしろトラフィックの過負荷によって引き起こされたとコインテレグラフに語った。「停止は、ディレクトリ情報を頻繁に要求する、不十分に記述されたカスタムTorクライアントが原因である可能性がある」と述べている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン