歴史的に仮想通貨の時価総額上位の通貨同士は相関性がみられ、仮想通貨とゴールド(金)はそれより弱いとされる。しかし、3月の仮想通貨価格の大暴落以来、ビットコインと他の通貨と金との相関性に、新たな傾向を引き起こしているようだ。

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2つの新しいトレンド

3月12日以降、2つの新たな傾向が見え始めた。

ビットコイン(BTC)と他の9つの仮想通貨との相関性は、前例にない高水準に達した。一方で、ビットコインと金(ゴールド)は、マイナスとなった。さらに、ビットコインとステーブルコインのテザー(USDT)は、相関性がより強さを増した。

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また、直近10日間の調査では、ビットコインと金(ゴールド)の負の相関性は強まっている。金は米株式指数であるナスダックとS&P500よりも、ビットコインとの負の相関が強くなっている。

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ビットコインと他の仮想通貨との相関性が強まったのは、新型コロナウイルスのパンデミックとそれに続く経済危機による全体的な不安と不確実性を原因とする可能性がある。

仮想通貨市場に関しては、ビットコインのブロック報酬の半減期を控えており、さらなる不確実性が存在する。

仮想通貨の相関性を巡る2つの新しいトレンドは、ビットコインの半減期が終わるまでは、大きな変化が起こらないかもしれない。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン