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トークン化がマネーの概念を拡張、「あらゆるものがマネーに」=クラーケン幹部

トークン化がマネーの概念を拡張、「あらゆるものがマネーに」=クラーケン幹部
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仮想通貨取引所クラーケンの幹部によれば、ブロックチェーンによるトークン化は、事実上あらゆる資産を保存し、プラットフォーム間で即座に移動できるようになるため、米ドルなどの法定通貨にとどまらず、マネーの概念そのものを変えつつある。

クラーケンでコンシューマー部門責任者を務めるマーク・グリーンバーグ氏は23日、CNBCに対し、「マネーが法定通貨や自国通貨だけを意味する段階は、すでに過ぎている」と述べ、「トークン化によって、あらゆるものがマネーになり得る」と語った。

「テスラのxStockで貯蓄することもできるし、ビットコインで貯蓄することもできる。カナダ人であれば、米ドルやユーロ、ユーロ建てステーブルコイン、さらには金で貯蓄することも可能だ」

xStocksは、クラーケンが仮想通貨取引所以外の領域に事業を拡大しようとする動きの中で、今年市場に登場したトークン化株式商品の1つだ。コインベースやジェミナイもトークン化株式の提供を開始したほか、ユーザー獲得策として予測市場を使ったベッティングにも力を入れている。

グリーンバーグ氏によると、クラーケンのトークン化株式は今年第2四半期の開始以降、8万以上のウォレットを集め、取引高は約140億ドルに達した。

RWA.xyzのデータでは、現在オンチェーンでトークン化されている実物資産の総額は約4150億ドルに上る。ボストン・コンサルティング・グループは、この規模が2030年までに16兆ドルに拡大する可能性があると試算している。一方、マッキンゼーは同時期で約2兆ドルと、より保守的な見通しを示している。

トークン化は伝統金融より迅速かつ柔軟

グリーンバーグ氏は、トークン化によって資産を取引プラットフォーム間で移動させることが、これまでになく容易になる点も強調した。

「カナダで株式を取引している場合、ある証券会社から別の証券会社へ資産を移すのに、数週間から数カ月かかることもある。一方、暗号資産なら、コインベースからクラーケン、あるいはその逆への資金移動が数秒で完了する」

また、ブロックチェーンによるトークン化は、株式取引の即時決済も可能にし、50年以上ほとんど変わっていない従来の証券インフラが抱える制約を解消するとも指摘した。

トークン化戦略を加速させる仮想通貨企業

トークン化を軸に事業展開を進めているのはクラーケンだけではない。

ロビンフッドもトークン化に取り組む金融プラットフォームの1つで、主にOpenAIやスペースXといった未公開株のトークン化に注力している

一方、コインベースは、機関投資家向けに実物資産のトークン化プラットフォームを構築中で、「エブリシング・アプリ」の実現を目標に掲げている

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