仮想通貨ビットコイン(BTC)の生みの親サトシ・ナカモト自称するオーストラリアのコンピューター科学者、クレイグ・ライト氏は、2017年以来114件のブロックチェーン関連特許を出願していたことが明らかになった。世界知的所有権機関(WIPO)が情報を公開しており、特許権が認めるられるかどうかは、WIPOの判断次第とされる。テック系ニュースサイト「ザ・ネクスト・ウェブ(TNW)」が、ライト氏の特許に関するレポートを3月18日に公開した

TNWによると、世界知的所有権機関(WIPO)が、2017年8月以降ライト氏が提出した155件の特許出願を公開した。

米国特許商標庁と同様に、特定の業界・分野における潜在的な新技術を一般に知らしめるため、WIPOは申請された特許出願を公開している。WIPOから正式に認められた場合のみ、ライト氏は特許内容に関する権利を獲得可能だ。TNWは、WIPOが特許権を認めるかどうかは、新規性に対するWIPOの判断にかかっているとした。

TWNの調査では、155件の出願のうち、「ブロックチェーン」という単語を特許タイトル中に114回使用しているものの、「仮想通貨」は6回しか言及されておらず、「ビットコイン」という単語は一切登場していないという。また、スマートコントラクトおよびデジタル資産についても言及しているとした。

ライト氏は、ブロックチェーン技術を自ら使うために関連特許を収集しているのではなく、ブロックチェーン技術を利用したい企業から特許使用料を引き出す「パテント・トロールだと主張している者もいる

米国商工会議所のブロックチェーン知的財産審議会の共同議長を務める弁護士、マーク・カウフマン氏はフォーチュン誌に次のように語った。

ライト氏の戦術と活動は、ライセンス料や損害賠償金の獲得を目的とする「パテント・アサーション・エンティティ(PAE)」と呼ばれる組織形態、または恥ずべきパテント・トロールの特徴をすべて備えている。私は、彼の企業の製品をまったく知らない。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版
原文 TNW: Craig Wright Filed 114 Blockchain-Related Patents Since 2017