仮想通貨やデジタル通貨、「米ドルの立場を危うくする存在にはならない」=IMFチームエコノミスト

急速に台頭してきている仮想通貨やデジタル通貨は、基軸通貨としての米ドルの立場を危うくすることになるのか。国際通貨基金(IMF)のチームエコノミストである、ギータ・ゴピナ氏は「短期的にはありそうにない」と指摘している。同氏が英フィナンシャルタイムズにオピニオンを寄稿した。

ゴピナ氏は、中央銀行によるデジタル通貨やフェイスブック主導の仮想通貨リブラなどは「興味深い可能性を秘めている」としつつも、米ドルが優位性を失うようになることはないと主張している。

「決済技術の改善により、現金からデジタル決済への切り替えコストは削減されただろうが、通貨間の送金コストを削減できたという証拠はほとんどない。そのようなコストは金銭的なものではない。ドルの安全性と安定性に対する認識は、数十年にあたり国際通貨システムでドルを支配的なものにし続けている」

ゴピナ氏は、米ドルは世界の貿易や銀行業での使用量がどんどんと増加しており、それが一種の「ドミノ効果」をようになっていると指摘する。

また同氏は、ユーロや人民元を例に出し、それらの通貨でさえ米ドルの立場を危うくすることができなかったと語る。デジタル通貨のような新興技術が、これらの通貨が抱える問題を乗り越えることを想像することは難しいと述べた。

また巨大テック企業が発行する仮想通貨やデジタル通貨は、「法定通貨に比べていくつかの利点はある」と評価。それでも「法定通貨から切り離された個別の通貨単位が生まれる可能性は、複雑な規制の管轄の問題から、ほとんどはないだろう」と予測する。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン