イーサリアム(ETH)は、金利変動に敏感な中小型株式指数と強い相関を示しており、アナリストは今後の利下げを背景に両者が同時に上昇する可能性が高いとみている。
マクロ投資メディアのミルクロードは10月7日、イーサリアムと米中小型株式指数であるラッセル2000との間に「ほとんど不気味なほどの相関関係」があると指摘した。
ラッセル2000とイーサリアムはいずれも金利に極めて敏感であり、今後4回連続の利下げが行われる可能性があることから、ミルクロードは「両者が並行して上昇する展開を予想すべきだ」と述べた。
ラッセル2000は、米国の中小型上場企業2000社の株価動向を追跡するもので、米経済全体のパフォーマンスを測る代表的な指標とされている。
CMEの先物市場によると、米連邦準備制度理事会(FRB)が10月29日の会合で0.25%の利下げを実施する確率は95.7%、さらに12月にも追加利下げが行われる確率は82.2%と予測されている。
暗号資産プライベートマーケット企業アークティックデジタルのパートナーシップ責任者ジャスティン・ダネサン氏はコインテレグラフに対し、「ビットコインとは異なり、イーサリアムは利回りを生み出す点が重要だ。利下げがすでに織り込まれ、ほぼ確実視される世界では、この違いが大きな意味を持つ」と語った。
さらにETHとラッセル2000のチャートは、保ち合いを経て上昇に転じる強気パターン「カップ&ハンドル」を形成しているようにも見えるという。
リスク資産への資金回帰
MNファンド創設者のミカエル・ファン・デ・ポッペ氏は10月8日、ETHが近く過去最高値を更新する理由を2点挙げた。
1つ目は、ETH/BTCペアが「底打ち」したように見え、通常の調整を経て新たな上昇局面に入る準備が整っている点だ。
2つ目は、金価格が1オンスあたり4000ドルを超える「狂気的なパラボリック(放物線的)な上昇」を見せており、いずれ調整が入る可能性が高いことだ。これが「大きなリスクオン転換」を引き起こす可能性があると述べた。
ダネサン氏も「世界の中央銀行が緩和モードに入れば、上昇余地のあるリスク資産に資金が回るのは自然な流れであり、イーサリアムはまさにその典型だ」と付け加えた。
イーサリアムの新高値は目前か
チャートアナリストのマット・ヒューズ氏は10月8日、「イーサリアムは4350ドル台を安定的に上回っており、過去最高値圏に再び突入する準備が整っている」と述べた。
「このゾーンがサポートとして維持される限り、過去最高値の更新はそう遠くない」と同氏は指摘した。
ヒューズ氏は次の上昇目標を5200ドルと見積もっているが、アナリストのポセイドン氏はサイクルの天井を8500ドルと予測している。
執筆時点でETHは1日で6%下落し4430ドル付近で取引されており、重要なサポート水準である4400ドルに接近している。
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