メタバースの構築は現在進行形のプロセスだ。メタバースプロジェクト「ザ・サンドボックス」共同創設者であるセバスチャン・ボルジェ氏は、メタバースの未来は進化しているとさえ主張している。
ポルトガルで開催されたテックカンファレンス「Web Summit」でボルジェ氏は、コインテレグラフのインタビューに応えた。約10年の歳月を経て、現在のザ・サンドボックスに見られるものは「物事の自然な進化」であると述べている。メタバースの進化、特にブランドとユーザーとの関わり方は、急速なスピードで加速している。
投資家が数十億ドルを投じてメタバース・プロジェクトを立ち上げており、開発のスペースを加速させている。
ボルジェ氏は、クリエイター向けにリリースされる新しいツールについて、「現在、サンドボックスでは、世界中の200以上のスタジオが日々構築している」と語っている。
これらのスタジオの多くには、メタバース上でユーザーと関わることに価値を見出した、象徴的で主流なブランドが含まれている。グッチ、ウォーキング・デッドシリーズ、ケイティ・ペリー、スヌープ・ドッグなどの有名ブランドがメタバースへの投資や参加に参加している。
ボルジェ氏は、消費者の大きな不満は、自分が好きなビッグネームと一緒に作品を作れないことだと言う。これは、メタバースプロジェクトが進行するにつれて、可能になるという。
「有名人やブランドの影響力や知名度だけではない。人々が親しみ、交流したいと思うようなキャラクター、ストーリー、場所といったコンテンツが重要なのだ」
一流ブランドや大物芸能人がデジタルワードで登場することの価値もさることながら、注目すべきは実際のユーザーだとボルジェ氏は言う。
「プレイヤー自身がその場にいること、その世界に関わることで、命を吹き込む。それは、ネットワークの発展に寄与するものであり、価値あるものとしてとらえるべきものでもある」
デジタルプラットフォームの進化は、アクティブなユーザーが新しいツールや体験に参加することなしには成り立たない。ユーザーのニーズや不満が、オンラインスペースのあり方を形作っていく。
ボルジェ氏は、プラットフォームとのエンゲージメントとは、単に「いいね!」や「シェア」、「リツイート」をするだけではないと述べている。むしろ、メタバースが進み、ユーザーがデジタル空間で交流することで、ユーザーとブランドが隣り合わせになり、エンゲージメントが共に作り上げられる。
「私にとっては、それが本当のエンゲージメントだ。それは、Z世代にリーチするだけでなく、3Dの世界で自分たちの未来を定義するのに役立つ。だからこそ、多くのブランドが注目しているのだ」