ビットメックス・リサーチは6日、クリプトコンペアのデータを引用し、6月の仮想通貨取引量が激減したことを報告した。6月の取引量は5月の約半分となる6426億ドルとなった。

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出典:BitMEX

特に「下位層(Lower Tier)」の取引量が4666億ドルと53%減少。「上位層(Top Tier)」も36%減少の1770億ドルだった。ビットメックスはレポートの中で6月の取引量が1日当たりの取引量が5月に比べて半分になったことを明らかにした。

ビットメックスやデリビットなどの仮想通貨デリバティブ取引所にとって6月は最悪の月となった。取引量は合計で35.7%減少し、3930億ドルとなった。これは2020年の月間取引量としては最低となった。ただ、スポットでの取引量が49.3%と大幅に減少したことからデリバティブの市場シェアは5月から5%増加し、37%だった。

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バイナンスとOKExが牽引

バイナンスやOKEx,コインベースの3大取引所ではコインベースが38.5%減と最も取引量が減少した。

バイナンスは仮想通貨取引所の中で取引高が最も高く、418億ドル(前月比19.6%減)。ついでOKExが406億ドル(同29.0%減)で取引された。バイナンスとOKExは、6月の取引高ではトッププレイヤーとなっており、上位15の取引所のうち、取引高の約4分の3を占めている。

CMEオプションは過去最高

一方で6月のシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のオプション取引量は5月の5986件から41%増の8444件となり、月間で過去最高を更新。しかし先物取引量は5月から23%減少し、6月の取引量は12万8258となった。

法定通貨によるBTC取引

リポートによれば、月間の法定通貨やステーブルコインによるビットコイン取引高も減少した。

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テザー(USDT)によるBTC取引は6月に56%減少した。ほかの法定通貨によるBTC取引高も軒並み減少。米ドル(USD)は44%減、日本円(JPY)は38%減少した。ユーロ(EUR)と韓国ウォン(KRW)も大幅な原書となっており、それぞれ45%減、50%減となっている。

BTC/USDTのペアは、法定通貨・ステーブルコインで取引されているBTCの大部分を占めており、全体の69%を占めていた(5月は75%)。