仮想通貨投資会社ブロックタワー・キャピタルのアリ・ポール氏は、ビットコイン支持者がアルトコインと敵対するべきでない理由説明した

ブロックタワー・キャピタルでCIO(チーフ・インベストメント・オフィサー)を務めるポール氏は、BTCのセキュリティモデルに脅威を与えた過去2回のハードフォークに敵意を持つのは分かるが、「異なるPoW(プルーフ・オブ・ワーク)や異なるコンセンサス・メカニズムを使うアルトコインに敵意を持つのは意味がわからない」と苦言を呈した。

ビットコインの時価総額全体に占める割合(ドミナンス)が70%を超える中、アルトコインを全否定するビットコイン強気派アナリストもいる

ポール氏はアルトコインと敵対するべきでない3つの理由をあげた。

A: 政治的な圧力の軽減

もし仮想通貨・ブロックチェーンの唯一の正当なユースケースがグローバルマネーでありBTCがこれに最適であるならば、アルトコインは失敗する運命にある。アルトコインはせいぜい気を散らせる迷惑なものにすぎないが、それでもBTCを変えようとする政治的な圧力を軽減してくれる

B: その時が来るまでの”安全弁”

もし仮想通貨・ブロックチェーンに複数のユースケースがあって全てのユースケースが結局はBTC上で構築されるとしても、アルトコインはBTCがそれらを達成する前に需要を取り込む「安全弁」として機能してくれる。

C: 視野を狭めない

もし仮想通貨・ブロックチェーンにはレイヤー1(メインのブロックチェーン)の最適化によって様々なユースケースがあるとしたら、ビットコインが近視眼的な最適化に走らないようにアルトコインがプレッシャーを減らしてくれる。これにより、ビットコインは信用が最小化されたグローバルマネーというユースケースを追求できる。

上記の3つを理由に、ポール氏は「アルトコインはBTCに対して損害というより恩恵をもたらす」と結論づけた。

ちなみに個人的には、Cの実現性は微妙と考える一方、Bは最終的にはあり得ると考えているそうだ。