仮想通貨マイニングサービスプロバイダーであるファウンドリーのハッシュレートマップによると、米テキサス州は全米のビットコイン(BTC)ハッシュパワーの28%以上を占めていることがわかった。

この新しく更新されたマップによると、テキサス州のビットコインハッシュレートは全米の28.5%を占め、続いてジョージア州が9.64%、ニューヨーク州が8.75%、ニューハンプシャー州が5.33%。ビットコインのハッシュレートは、マイニングマシンが有効なブロックハッシュを計算する際の動作速度を示している。

2021年12月のファウンドリーのプールのスナップショットによると、当時のテキサス州のハッシュレートは8.43%で、ジョージア州は34.17%だった。一方、ケンタッキー州は12.40%、ニューヨーク州は9.53%を占めていた。2021年と比較して、2023年にはより多くの米国の州でビットコインがマイニングされている。

全体として、2023年7月までにビットコインのグローバルハッシュレートは400エクサハッシュ毎秒(EH/s)に達した。ファウンドリーによると、2021年末の174 EH/sの約2倍だ。

Hash rate map in July 2023. Source: Foundry USA

2023年7月21日から27日にかけてのデータは、テキサス州が電力制限を受けていた時期と重なる。報告によれば、制限中に取得されたデータは「マップ上で報告されているものよりもテキサスのハッシュレートが高い可能性がある」という。

電力制限中、ビットコインのマイナーは電力供給と需要を均衡させるために生産を減少させる。これは、ピーク時のエネルギー消費を均衡させるためだ。テキサス州には、ビットコインマイナーのような大手エネルギー消費者に、エネルギーの使用に柔軟性を持つことでインセンティブを提供するプログラムがある。

ライオットプラットフォームは、テキサス州の制限プログラムに参加するビットコインマイニング企業だ。同社は8月に7月よりも少ないビットコインをマイニングしたが、州から3100万ドル以上の電力クレジットを受け取った。

テキサス州は、安価なエネルギーと友好的な規制環境のおかげで仮想通貨マイニングの中心地としての地位を築いてきた。エネルギー情報局のデータによれば、同州の電気料金は米国平均を下回っている。

2023年1月時点で、テキサス州の平均住宅用電気料金はキロワット時あたり0.14ドルで、0.15ドルの全国平均に比べて8.3%の割引となっている。仮想通貨マイナーのような大手消費者にとっては、さらにコストは低くなっている。