保有している仮想通貨を現金化して食料品を購入したいという買い物客は、近々テキサス州のH-E-Bスーパーマーケットの多くの店舗でそれが実現するかもしれない。

ヒューストン・クロニクル紙が金曜日報じたところによると、仮想通貨ATMを運営するコイン・クラウド社は、ヒューストン地域のH-E-Bの29の店舗にATMを設置する準備を進めているという。買い物客はこのATMを利用して、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ドージコイン(DOGE)、ライトコイン(LTC)、特定のDeFiトークン、米ドル連動のステーブルコインなど、30種類以上の仮想通貨を売買することが可能となる。

コイン・クラウドの創業者兼最高経営責任者であるクリス・マッカラリー氏は、「将来的に小売業者は、デジタル通貨が果たす重要な役割をますます認識するようになるだろう」と語っており、伝えられるところでは、同社はH-E-Bの店舗に2000台目となる仮想通貨ATMを設置し、買い物客が現金、デビットカード、クレジットカードを利用して仮想通貨の取引ができるようにする見通しとのことである。

またテキサス州は、同州における再生可能エネルギー源と電力の送配規制が緩やかなことから、仮想通貨マイニング企業のホットスポットになりつつある。マイニング企業のブロックキャップ社はテキサス州の州都オースチンにオフィスを設立する予定であり、またライオット・ブロックチェーン社はオースチン東部のデータ施設を6億5000万ドルで買収する計画であるとそれぞれ明らかにしている。

1905年創業のH-E-B社は、テキサス州の老舗スーパーマーケットチェーンの1つであり、同州全域とメキシコに400店舗を構えている。同社は、業界紙である「プログレッシブ・グローサー(Progressive Grocer)」の2021年度北米食品・消耗品小売業者トップリストで13位にランクインしており、今年初めの大型の寒波による冬の嵐など、災害後の食品の寄付活動が地域住民からの賞賛を受けている

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン