ステーブルコインのテザー(USDT)がビットコインキャッシュ(BCH)のネットワークでローンチされた。

テザーは仮想通貨市場の急落を受け、ここ数週間で関心が高まり、現在は時価総額が57億ドルに達している。直近では1億8000万ドル以上が発行され、過去24時間のビットコイン急騰に先行していた。

今回、USDTはビットコインキャッシュのネットワークで利用できるようになった。イーサリアム、アルゴランド、EOS、リキッドネットワーク、Omni、トロンのネットワークに次ぐことになる。

ビットコインキャッシュには、シンプル・レジャー・プロトコル(Simple Ledger Protocol)と呼ばれる独自の汎用トークンがある。これはイーサリアムのERC20トークンのBCHバージョンだ。

テザーはOmniレイヤーのプロトコルで開発を開始したが、テザーの大部分はイーサリアムに移行している。この傾向は供給が増加するにつれて、ここ数週間で加速している。

ビットコインキャッシュのネットワークには、ビットコイン自体よりも大きなブロックと低い手数料がある。テザーのかなりの部分がビットコインキャッシュのネットワークに移動した場合、イーサリアムネットワークの混雑やガス料金削減に役立つ可能性がある。

テザーの最高技術責任者(CTO)のパオロ・アルドイノ氏は、次のように述べている。

「テザーの主な強みは、様々なブロックチェーンの多様性に支えられている。ビットコインキャッシュとの最新のコラボレーションにより、テザーには様々なメリットがもたらされる。導入後の採用は、どのインテグレーターにとっても非常に簡単であると期待している。このローンチは、ビットコインキャッシュチェーン上のより多くのアプリケーションもサポートし、テザーはこれらのアプリケーションの支払を促進していく」

ロジャー・バー「エキサイティング」

ビットコインキャッシュのBitcoin.comウォレットは最近アップグレードされ、1000万人のユーザーがあぷり経由でSLPトークンにアクセスできるようになった。これにより、USDTへのアクセスも可能になる。

Bitcoin.comの会長を務めるロジャー・バー氏は次のように述べている。

「世界最大のステーブルコインがビットコインキャッシュのブロックチェーンを使用し、何百万ものBitcoin.comウォレットホルダーがSLPトークンを使用してテザーを送受金できることは、非常にエキサイティングだ」

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン