ステーブルコイン発行会社テザー(Tether)は、ラテンアメリカのエルサルバドルで運営ライセンスを取得したことを受け、同国に本社および関連子会社を移転する計画を発表した

2024年1月13日の発表によると、テザーはエルサルバドルでデジタル資産サービスプロバイダーおよびステーブルコイン発行者として運営するためのライセンスを取得した。同社は、同国の「先進的な政策、好ましい規制環境、そして成長するビットコインに精通したコミュニティ」を理由に、本社と子会社をエルサルバドルへ移転することを決定したと述べた。

テザーのCEOであるパオロ・アルドイーノ氏は次のように述べている:

「この決定は、テザーにとって自然な進展であり、新たな拠点を築き、協力関係を育み、新興市場への注力を強化する機会を提供する。」

さらに同氏は次のように付け加えた。

「エルサルバドルに拠点を置くことで、金融の自由、イノベーション、回復力というビジョンを共有する国と足並みを揃えるだけでなく、分散型技術を通じて世界中の人々を力づけるという我々のコミットメントを強化できる。」

この移転の背景には、アルドイーノ氏とテザーの最高執行責任者(COO)であるクラウディア・ラゴリオ氏が2024年にエルサルバドルで不動産を購入し、市民権を取得したとされる報道がある。コインテレグラフがテザーにコメントを求めたものの、記事公開時点で回答は得られていない。

「世界で最もクールな独裁者」によるビットコイン採用の推進

エルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領が2021年にビットコイン(BTC)を法定通貨として採用する意向を発表して以来、多くの仮想通貨業界関係者が政府や地元企業との関係を築いてきた。2023年には、テザーがエルサルバドルの再生可能エネルギー事業(地熱発電施設を含む)への貢献を表明している。

アルドイーノ氏は、ブケレ大統領と複数回面会または対話をしたとみられ、ソーシャルメディア上で同大統領の新規企業や住民の誘致を推進する呼びかけを支持するメッセージを投稿している。

Tether, Stablecoin, El Salvador

Source: Paolo Ardoino

2024年8月のインタビューで、ブケレ大統領はビットコインの採用がエルサルバドルにとって「純粋にプラスの効果」をもたらしたと述べたが、期待していたほどの利益は得られていないとした。政府は2024年12月時点で6,000BTC以上を保有しており、当時の価値で5億5000万ドル以上とされる。

一方で、ブケレ大統領は2019年の就任以来、2024年の再選を果たし、同国の殺人事件率の低下に貢献したとして多くの称賛を受けている。しかし、彼の政権に批判的な個人を不当に拘束したり、人権侵害を行ったりしたとする報道もある。

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