仮想通貨取引所ザイフ(Zaif)を運営するテックビューロ(大阪市)は25日、副業の制度化促進のため、ブロックチェーンを活用した労務管理の実証実験を行ったと明らかにした。提携企業は、人材サービスのパーソルキャリア(東京都千代田区、旧社名はインテリジェンス)と、システムインテグレーション事業の日本情報通信(同中央区)。

 副業をする社員の勤務時間を正確に把握するのが難しいといった企業側の課題や、雇用元による勤務実績の改ざんなどを防止したい個人側の要求に応えるのが狙いだ。実験期間は今年3~4月。

 テックビューロが提供する、プライベート・ブロックチェーン環境を構築するためのソフトウェア「mijin」を使って、副業支援アプリを作成し労務管理を行った。

 実験の結果、企業側は自社・副業先の労働時間の実績データを、単一のブロックチェーン上で管理することで、二重出勤を防止できた。個人側は、同様に単一ブロックチェーン上で勤怠管理をすることで負担が軽減でき、また、マルチシグネチャによって改ざん防止が見込めたという。

 3社は今後も実験を続け、その他のブロックチェーンを使った新しいサービスの開発も検討していく。