2025年、暗号資産(仮想通貨)の世界は再び「自己管理」への回帰を迎えている。というのも暗号資産が人口に膾炙して10年弱たつが、いまだに大型ハッキング事件が絶えないからだ。

日本では昨年、暗号資産取引所大手DMMビットコインで480億円相当のビットコインが不正に流出。さらに今年に入って大手取引所バイビットからおよそ2230億円相当の暗号資産が盗まれ、史上最高のハッキング被害額を更新している。「自分の資産は自分で守る」という暗号資産元来の原則が、あらためてユーザーに意識されつつあるのだ。

そんな中、再び注目を集めているのがスイス発のTangem(タンジェム)ウォレットだ。これまでに世界で250万枚が出荷され、1件のハッキング報告もないという驚異的な実績を誇る。SBIVCやビットポイント等多数の暗号資産関連事業に投資するSBIグループが2019年に投資して話題になったから、覚えている人もいるかもしれない。

マイナンバーカードのようにカード型でスマホと連動させながらハードウェアウォレットとして使えるタンジェム。コインテレグラフジャパンでは、最新情報を追ってみた。

■ パスポート級のセキュリティ

Tangemが搭載するチップは、国際的なセキュリティ認証「EAL6+ CC」を取得。これは、パスポートや銀行カードと同等レベルの防御性能であり、高度なハッキング攻撃への耐性を実現しているという。

さらにTangemは、USBやBluetooth、Wi-Fiを一切使用しない「フル・エアギャップ設計」。スマホのNFCとだけ通信し、ネットワーク経由の侵入リスクを完全に遮断しているそうだ。

また、このチップは電磁パルスや静電気、X線などの物理的干渉にも耐性があるとのことで、ISO認証を取得済みだ。

■ 「アップデートできない」ことで得られる安心

従来のウォレットは、新機能追加のためにファームウェアを更新する必要があった。しかし同時にバックドアや新たな脆弱性がうまれる危険性もはらんでいる。

Tangemはこれを逆手に取り、「あえて更新できない」ファームウェアを採用。すべてのコードは一度きりの独立監査を経て書き込まれ、以降は変更不可。つまり、未来永劫“信頼できる中身”が保証されたデバイスなのだ。

これにより、社内からの不正アクセス(インサイダー攻撃)や外部圧力による改ざんリスク、更新時の監査漏れなどを根本から排除している。

■秘密鍵はカードの中にのみ存在

Tangemは、ユーザーの秘密鍵をカード内のチップだけに保存し、一切外部に出さない。生成された秘密鍵はTangem側も取得できず、サーバー保存もされない。

つまり、Tangemが倒産しようとも、GitHubで公開されているオープンソースアプリを使って資産を管理し続けることができる。これはTangemが掲げる"ユーザー主権"の実現といえる。

■ シードフレーズ不要

暗号資産の自己管理において最もネックになるのが、「シードフレーズ」の管理だ。書き間違いや紛失、盗難リスクに晒されがちなこの仕組みに対し、Tangemはシードフレーズ自体を不要にした。

初回セットアップ時にチップが自動で秘密鍵を生成。それがカード内に完全保存され、一切外に出ない。バックアップは、メインカードと同じ仕様のカードを追加で1〜2枚用意する「1+1」または「1+2」構成で実現。いずれのカードも同等に機能し、紛失時には予備カードを使って復元できる。

■ Tangemリング:ウェアラブル型で日常使いも可能

2024年には、Tangemは新たに「Tangemリング」を発表。世界初のウェアラブル型ハードウェアウォレットとして、セキュリティと利便性を両立させたこの製品は、日本でも注目を集めている。

スマートフォンにリングをかざすだけでトランザクションを承認できるタップ式操作や、日常生活に馴染むデザイン性が特長。Samsungと共同開発したEAL6+ CC認証のセキュアチップを搭載し、物理的・電子的な攻撃から秘密鍵を保護する。

バックアップ方法としては、2枚のNFC対応カードが付属しており、すべてが同一の機能を持つ。また、リング型デバイス専用のバックアップ方式は特許(No.12212665)も取得しており、業界でもユニークな構成といえる。

■ ウォレット業界のアーミーナイフ?25年保証、極地対応、1万3000通貨以上対応

Tangemはスイス企業らしく、品質と保守性にも徹底している。Kudelski SecurityとRiscureによる二重のセキュリティ監査、-25°C〜+50°Cという温度対応、IP69Kの防塵・防水性能など、まさにタフで長寿命なウォレットだ。

さらに、ビットコインやイーサリアム、シバイヌ(SHIB)、ペペ(PEPE)、モナコイン(MONA)など1万3000種類以上のトークンに対応しており、暗号資産の売買、DeFi(分散型金融)、NFT、ミームトークン等、あらゆるユースケースに対応可能だ。

■ Tangemが提示するWeb3時代の「古くて新しいスタンダード」

「取引所任せにしない資産管理」。これはもともと暗号資産の中心思想として提唱されてきたものだ。あらためてTangemはこの思想の源流に暗号資産ユーザーを戻そうとするウォレットなのだ。

「取引所」や「銀行」まかせの日本の資産管理文化をどう変えていくか、注目していきたい。

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