中国の蘇州市がデジタル人民元のテストを開始する。地元メディアザ・ペイパーが報じた。

先月、成功裏に終わったという深センでのデジタル人民元のテストを受けて、蘇州市は12月12日、デジタル人民元のギブアウェイ(無料配布)を行う。12月12日は中国では「ダブル12」と呼ばれる一大ネット商戦の日だ。

すでに蘇州市のほとんどの商業関係者は、デジタル人民元決済に必要なQRコード付きのアプリを導入したという。

深センでは、1000万デジタル人民元が5万人に対して配布された。「赤い封筒」と呼ばれる抽選方式で当選者を選ぶ方法は、今回も同様だと見られる。深センでは、当選者の95%が200デジタル人民元を使ったと報告されている。

ただ、深センの場合は、パンダウォレットと呼ばれるオフライン決済が可能な機能はテストされなかった。蘇州市ではオフライン決済もテストされる見込みだ。

既報の通り、龍門キャピタル日本代表のサニー・ワン氏によると、オフライン決済はデジタル人民元の目玉の一つで、アリペイやウィーチャットペイとの差別化ポイントにもなる。デジタル人民元はドル覇権への挑戦と捉えられることが多いが、まずは国内の内需拡大が優先されることになりそうだ。

翻訳・編集 コインテレグラフ ジャパン