新型コロナウイルスの蔓延を受けて仮想通貨基盤の緊急事態用アプリ「ガーディアン・サークル」の月間ダウンロード数が急増している。

コインテレグラフにガーディアンが共有したデータによると、3月のアプリダウンロード数は5150以上。創業3年目のアプリは前月比で2582%増をという驚異的な記録を達成した。

ガーディアン・サークルは、利用者のプライベートネットワーク内における緊急事態対応システム。家族や友人、隣人などに自分が緊急事態であり助けが必要な時にアラートできる。プライベートネットワーク内では位置情報が瞬時に共有されるほか、メッセージの送信などコミュニケーションが可能となっており、レスキューチームの編成などが即座にできるようになっている。

緊急時に支援したガーディアン達には報酬として仮想通貨GUARDが与えられる。全ての取引は、ブロックチェーンを使って記録される。

ガーディアンのマーク・ジェフリーCEOはコインテレグラフに対して、新型コロナウイルスでアプリを取り巻く環境が劇的に変化したと話した。

「新型コロナウイルスが発生するまで、我々のマーケティングの課題はいつも『どうやって未来の危機的状況について考えさせるか?』だった。人々は緊急事態について考えたくないものだ。(中略)新型コロナによってその課題は消えて無くなった」

ただジェフリー氏は、3月の仮想通貨暴落によって保有するビットコインとネオの価値が急落したことから「自分のお金で経費を賄う」状況になっていると苦境を明かした。

ジェフリー氏は、新たなパートナーすでに発見しており、新たな資金調達に希望の光があると話した。

新型コロナは仮想通貨にポジティブ

一方でジェフリー氏は、新型コロナウイルスによって世界中の既存の銀行システムがかなりのストレスを受けていると分析。「2008年の金融危機の時より悪化している」と述べた。

「一般人にはまだ影響が出ていないようだが、今後数カ月でそうなるだろう。その時、ビットコインの価値保存手段としての価値は急増する。他の仮想通貨が現金のような高速支払い手段として躍進するかもしれない」

翻訳・編集 コインテレグラフ ジャパン