ビットコインは2009年の立ち上げ以来、時価総額の点でこれまでのところ最大の暗号資産であり続けている。長年にわたって何千という仮想通貨が存在してきたが、そういったものがいずれビットコインを時価総額で大きく上回ることがあるだろうか?

「私たちは(野球でいえば)2回表にあるようなものだ。今後もBTCがトップの地位を維持し続けられるかどうかはわからない」と、A&Cアドバイザーズのマネージングパートナー、ダニエル・ストラクマン氏はコインテレグラフに語った。同氏は過去数十年にわたて金融分野に携わり、数冊の本も執筆している。

ビットコインがトップを維持できるかどうかは「市場の反応と投資家の関心に帰着する」と、ストラクマン氏は付け加えている。「イーサがBTCを超えるという話が数多くされているが、何が起こるかどうかは、さらに数イニングプレイする必要がある」。

仮想通貨業界は複数の市場サイクルを経験しており、各仮想通貨は成長し続けてきた。コインマーケットキャップによれば、時価総額トップ100の仮想通貨の多くは10億ドルを超える評価を得ている。

ビットコインの時価総額を上回る「フリッピング」は時折、仮想通貨コミュニティの中で浮上している。アルトコインがビットコインを時価総額で上回るために必要なことは何か?

「市場機能と投資家の採用・関心が、ある暗号資産がBTCを超えるために必要なものになるだろう」と、ストラクマン氏は述べている。

ビットコインはメインストリームで注目を集めている。また資産の供給量は固定されており、需要は高まっている。仮想通貨コミュニティの中では、「ビットコイン・マキシマリスト」と呼ばれる熱心な支持者たちもいる。彼らはBTCが長期的に成功する唯一の暗号資産だとみなしている。

「仮想通貨はこれからも残り続ける資産クラスだ」と、ストラクマン氏は指摘し、将来のフリッピングの可能性について次のように語った。

「仮想通貨市場は無くなることはないだろう。ある暗号資産がBTCを超える場合、それは投資家の関心と市場の力によるものだ。1980年の時価総額でトップ5はエクソン、GM、フォード、テキサコだった。今はアップル、マイクロソフト、グーグル、サウジアラムコ、アマゾンだ。このようにグローバルな市場が機能することで、物事は変化している」