仮想通貨Steemコミュニティは、トロン創業者であるジャスティン・サン氏が大量保有する影響を排除するために20日23時(日本時間)にハードフォークを計画している

Steemをめぐっては、サン氏がSteemブロックチェーン基盤の分散型ブログ・SNS「Steemit」を買収したことでSteemを大量保有することになり、コミュニティと対立。そのためにコミュニティ側がハードフォークを計画しているようだ。

このハードフォークによって新しい仮想通貨HIVEが誕生する予定だ。

Steemitは広告がなく、ユーザーは記事を投稿することでSteemを報酬として受け取ることができる。読者側も記事を評価することで報酬が得られる仕組み。

Steemの経緯

サン氏はこれまでにSteemitの開発企業を買収したことで大量のSteemを保有。このSteemはコミュニティの投票に使われないものとされていたが、コミュニティはサン氏の買収によって、資産が投票に使われることを懸念し、ソフトフォークを実施した。

しかしサン氏はバイナンスやフォビなどの取引所とともに一方的にハードフォークを行い、Steemネットワークを支配しようとした。

これによってコミュニティ側も対抗措置として今回のハードフォークを計画している。

この騒動をめぐっては仮想通貨取引所バイナンスのジャオ・チャンポンCEOは、サン氏のハードフォークを認めたことを明らかにしていた。しかし、TRONからは金銭的なインセンティブを受け取っておらず、中立的な立場であることを表明している。

「バイナンスはチェーンガバナンスに関心はない。中立のままだ」

バイナンスは18日にコミュニティのハードフォークに対応することを発表。HIVEをサポートする意向だ。1Steemを1HIVEとして付与する。さらにSteemの取引も継続するという。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン