米カリフォルニア州に拠点を置くスタンフォード大学は、破綻した仮想通貨取引所FTXから受け取った全ての寄付金を返却する計画だ。
ブルームバーグの報道によれば、スタンフォード大学は2021年11月から2022年5月までの間に、FTX関連企業から総額550万ドル(約8.1億円)の寄付を受け取った。同大学の広報担当者は「FTXの債権者の代理人弁護士とこれらの寄付金について協議を行っており、資金は全額返却されるだろう」と述べている。
スタンフォード大学は「FTX財団およびFTX関連企業からの寄付は、主にパンデミック関連の予防と研究のために受け取った」としている。
FTXの元CEOであるサム・バンクマン-フリード氏の両親、アラン・バンクマン氏とバーバラ・フリード氏はともにスタンフォード大ロースクールで教鞭をとっていた。
スタンフォード大学がFTXからの寄付金を返却する背景には、バンクマン-フリード氏の両親がFTXから数百万ドルを横領したとの告発がある。FTXの債権者は9月18日、2人を相手取り訴訟を起こし、「FTXとの関係を通じて数百万ドルを直接的・間接的に不正に取得した」と主張している。バンクマン氏はFTXグループの「事実上の役員」だったと指摘されている。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン