米ETF(上場投資信託)プロバイダ大手三社が9日、米証券取引委員会(SEC)の要請により、同委員会に提出していたビットコイン関連ETFの申請を取り下げたことがわかった。今回申請を取り下げたのはプロシェア、ラファティーアセットマネジメントとヴァネックの三社。ラファティーアセットマネジメントによると、SECは「裏付け資産の流動性とバリュエーション」について懸念しているという。

 先月、米CMEグループとシカゴオプション取引所においてビットコインの先物の取引が開始してからビットコインETF承認への期待が高まっていただけに、投資家は冷や水をかぶせられた形だ。ただし今回取り下げられたETFは厳密にはビットコインETFとはいえない。現物のビットコインに投資するETFではなく、ビットコイン先物価格に連動するものだからだ。

 シカゴオプション取引所のクリス・コンキャノンCEOは先月、「健全な市場は、健全な現物市場、デリバティブ市場、そしてETFによって構成される。そこに至るまでには時間がかかるだろう」とビジネスインサイダー英語版に語っていた。