米証券取引委員会(SEC)は15日、仮想通貨およびブロックチェーン技術に関連した資産の取得を宣言した3社の株を一時的に取引停止にしたと発表した

 2週間の取引停止になったのはCherubim Interests(CHIT)、PDX Partners(PDXP)、Victura Construction Group(VICT)の3社で、CEOが同一人物であることから関連企業と思われる。どれもOTC市場で取引されるいわゆる「ペニーストック」であり、時価総額もそれぞれ5億円以下だ。

 SECの取引停止命令によると「3社は、仮想通貨およびブロックチェーン技術に投資するあるプライベートエクイティ投資会社の子会社からAAA格付けの資産を取得した。CHITへのSEC命令によれば、同社は新規仮想通貨公開(ICO)ローンチのための資金活動も宣言している」とこのと。

 この「あるプライベートエクイティ投資会社」も米CNBCによる取材に対し「10兆ドル(約1000兆円以上)を運用している」と述べるなど詐欺の疑いが浮上している。1000兆円は世界全体のプライベートエクイティ市場規模を超える額だ。

 停止命令ではさらに、「3社の事業の性質や資産価値について疑義が生じている」としている。

 昨年8月下旬、SECはICOや関連する詐欺の可能性について投資家に警告を発しており、「投資家や公共の利益の保護のため」取引停止となる場合についても説明していた。1月22日、ジェイ・クレイトンSEC委員長は、ブロックチェーン技術の採用を宣言しビジネスモデルを変更した企業は、規制当局の詳細な調査の対象になると述べている。