11日の申請書によると、米証券取引委員会(SEC)は上場投資信託(ETF)プロバイダーのウィズダムツリーが申請していたビットコインETFの株式を上場し取引できるようにするためのルール変更を不承認とした。ウィズダムツリーはCboe BZX取引所で同社のビットコイン信託の株式を上場し取引できるようにするためのルール変更案を申請していた。ウィズダムツリーは1月25日にビットコインETFの申請を行い、2月14日に連邦登記簿に公示された。

SECは、ETFの承認に有利な規則変更は、「不正行為や操作行為を防止するためのもの」でも「投資家や公共の利益を保護するもの」でもないとした。ウィズダムツリーのデジタル資産担当ウィル・ペック氏は、9月のコインテレグラフのインタビューで、SECの市場操作の主張はETF承認において「最も難しい問題」になる可能性が高いと語っていた。

ペック氏は当時、ウィズダムツリーは「審査を見守る」としており、ビットコインETFの却下をめぐりSECに訴訟を起こしたグレイスケールのような手法を取るつもりはないと述べた。同氏は、ウィズダムツリーが米国の規制当局と「より生産的に関わる」ことを計画しているとし、SECが仮想通貨の現物ETF承認について「最終的には到達するだろう」と予想した。

2021年12月にウィズダムツリーのビットコイン現物ETFの提供を拒否したのと同様に、SECはBZX取引所が「詐欺や市場操作、取引所規則や適用される連邦証券法および規則の違反を検出、調査、抑止するために必要な情報を得る能力がない」と結論づけた。さらに、金融規制当局は、BZXが「ウォッシュトレードや、より広いビットコイン現物市場における詐欺や操作の他の可能な原因が、市場参加者によって無視されることを示すデータを提供することができなかった」と指摘した。

「BZXは、提案が取引所法第6条(b)(5)、225と一致すると委員会が判断するための十分な根拠を記録で示す責任を果たしておらず、従って、委員会は提案を不承認としなければならない」