米証券取引委員会(SEC)と仮想通貨取引所ジェミナイは、同取引所の「ジェミナイ・アーン」プログラムを巡るSECによる訴訟について、手続きの一時停止をニューヨーク連邦地裁に申し入れた。両者は現在、和解の可能性について協議する意向を示している。
4月1日付でエドガルド・ラモス連邦判事宛に提出された書簡において、SECおよびジェネシスの代理人弁護士らは、「今後の全期限を一時停止し、和解の可能性を模索する時間を確保したい」として、60日間の訴訟停止を求めた。
書簡では、「当事者らはいずれも、和解を検討するにあたり訴訟の停止が自らの利益にかなうと判断しており、この措置によっていかなる当事者または第三者にも不利益は生じない」と述べられている。
また、「和解により裁判所のリソースも節約される」として、60日後に両者による進捗報告書を提出することも提案された。
SECは2023年1月、ジェミナイおよび仮想通貨レンディング企業ジェネシス・グローバル・キャピタルを提訴し、両社が「ジェミナイ・アーン」プログラムを通じて未登録の証券を提供したと主張していた。
2024年3月には、ジェネシスがこのレンディングプログラムに関する訴訟で2100万ドルを支払うことで和解したが、ジェミナイに対する執行措置は現在も継続中である。
今回の書簡では、具体的にどのような形での和解を想定しているかには触れられていないが、SECはバイデン政権下で提起されたいくつかの仮想通貨関連訴訟を取り下げてきた経緯がある。たとえば、コインベース、リップル、クラーケンに対する訴訟がその一例である。
ジェミナイは2025年2月、別件のSECによる調査が終了したことを明らかにしており、これはトランプ政権下でのSECによる仮想通貨規制の緩和を反映した動きとみられている。
ジェミナイ共同創業者キャメロン・ウィンクルボス氏は当時、「SECとの戦いにより、数千万ドルの法務費用が発生しただけでなく、生産性、創造性、イノベーションの面でも数億ドルに及ぶ損失を被った。もちろん、被害を受けたのは我々だけではない」とXで述べていた。
このほか、オープンシー、クリプト・ドットコム、ユニスワップといった企業も、証券法違反を巡るSECの調査が終了したことを最近明らかにしている。