SBIホールディングスは、スイスのデジタル資産銀行であるシグナム(Sygnum)やイタリアの資産運用会社アジムット(Azimut)とともに、デジタル資産に特化したベンチャーファンドを設立した。

30日の発表によると、新しいファンドはシンガポールに設立したもので、最大7500万ドルまで資金調達を行い、東南アジアや欧州のデジタル資産関連企業に投資していく。SBIホールディングスの子会社であるSBI Ven Capital PTEがこのファンドを運用する。

「主にDLTインフラ、分散型金融、レギュレーションテックに関連する革新的なテクノロジーを保有する有望なアーリーステージのスタートアップ企業」に投資していくという。SBIやシグナム、アジムットが持つ知見を活かして、有望なデジタル資産企業の成長を支援していくとも付け加えている。

また発表によれば、投資先となったスタートアップ企業については、将来的にはSTO(セキュリティトークン・オファリング)を通した資金調達を行うよう支援していくという。

NFT分野への参入も正式発表

またSBIは同日、非代替性トークン(NFT)分野への参入も正式に発表した。これはSBIが、NFTマーケットプレイスを運営するスマートアプリを子会社化し、NFT分野に参入するというもので、一部メディアが報道していた

今回の発表によれば、SBIはスマートアプリの株式を80%取得して連結子会社とするほか、スマートアプリの社名も「SBINFT」に変更する。

SBIによれば、既に展開している仮想通貨取引所や美術品オークションサービス、eスポーツといった分野との「親和性が高い点」から、NFT事業への参入をかねてから検討していたという。

さらにSBINFTの業務拡大のため、ブロックチェーンアート開発のスタートバーンとも業務提携を締結したことも明らかにした。