仮想通貨デリバティブ取引所FTXの最高経営責任者であるサム・バンクマン-フリード氏(通称SBF)は、デジタル資産市場の効率化にはデリバティブが不可欠であると主張している。

ビジネスインサイダーとのインタビューで、SBFは仮想通貨デリバティブが「誤解されている」と主張し、批判する人々は市場の流動性や効率性を改善する上でデリバティブが果たす重要な役割を認識していないと語った。

デリバティブとは原資産や指標から価値を引き出す金融契約だ。先物、オプション、スワップなどの仮想通貨デリバティブは近年大きな人気を集めている。

SBFはデリバティブの誤解について、次のように指摘している。

「人々は、仮想通貨においてデリバティブがスポットよりも多くの取引高になっていることに気づくだろう。これは本当のことだ。しかし、世界中のすべての資産クラスで同じことが当てはまる」

SBFは、デリバティブによって市場の流動性や効率性が改善するのに加え、デジタル資産の保管の問題を気にせずに市場にアクセスできるようになることで、暗号資産へのエクスポージャーを求める投資家に柔軟性を提供できると強調した。

ただし、SBFは過度にレバレッジをかけるトレーダーのリスクについても触れた。これによりボラティリティが非常に高まり、投資家がポジション清算に迫られる恐れがある。

7月下旬、SBFは取引所FTXでトレーダーが利用できるレバレッジを101倍から20倍に引き下げた。当時、SBFは「責任ある取引を推奨する」ためだと説明していた。