Web3ゲーム開発会社のアニモカブランドとサウジアラビアのNEOMインベストメントファンドは10月30日、同地域でのWeb3開発を推進するための新たな提携を発表した。
発表によると、この新提携により、アニモカはNEOMと協力してWeb3エンタープライズサービス機能を構築する。計画されているWeb3サービスは、グローバルに適用される予定だが、まずはサウジアラビアの首都リヤドとNEOM地域における新興技術の進歩を支援するために展開される。
NEOMは、サウジアラビア北西部に位置する地域で、政府が「新しい未来社会の実験室」と呼ぶものを建設している。新興技術と密接につながり、イノベーションの拠点となることが期待されている。
アニモカとの提携では、NEOM内にハブを設立して、地域のWeb3エコシステムを支援する予定。これは、サウジアラビアの「サウジアラビアビジョン2030」計画の一環であり、経済、社会、文化の多様化を促進することを目的としている。
NEOM投資ファンドのCEOであるマジッド・ムフティ氏は、この発表について次のようにコメントした。
「Web3の技術とインフラストラクチャの開発は、NEOMの技術スタックとアーキテクチャの重要な基盤となるだけでなく、グローバル産業を革命化する可能性を秘めている。」
NEOM投資ファンドは、アニモカブランドに5000万ドルの投資も提案している。
アニモカブランドの共同創設者兼最高経営責任者であるヤット・シウ氏は、Web3エコシステムに対する自身のビジョンの一環を「新たなメタ国家の出現」と表現。NEOMとの新たな提携を受けて、シウ氏は次のように述べた。
「NEOMは、ブロックチェーンの力を完全に活用する最初の地域になるだろう」
近年、中東地域では、新興技術の採用が急速に進んでいる。NEOMプロジェクトに加えて、サウジアラビアは最近、中国の大学と提携して、アラビア語ベースの人工知能(AI)システムを開発し、自国の言語でクエリを処理できるようにした。
10月18日には、ChatGPTの開発元であるOpenAIが、中東への拡大を目的としたドバイを拠点とするテクノロジーホールディンググループG42との提携を発表した。