商品先物取引委員会(CFTC)のロスティン・ベーナム委員長は1日、規制の成功例として、破綻したFTXの子会社で、米国拠点の仮想通貨デリバティブプラットフォームであるレジャーX(LedgerX)を挙げた。

上院農業委員会の12月1日の公聴会でベーナム委員長は、LedgerXはFTXグループ内の多くの企業(破産申請した企業を含む)から「壁で囲まれて」おり、CFTCの規制内にあったと述べた。LedgerXは他のFTX企業と比べて「健全」で「支払い能力があり」、「運用可能」であるという。

「我々の権限の限界は(LedgerXで)止まっている。私たちが規制対象企業を超えることができないのと同じ理由で、他のFTX企業もLedgerXを突破して顧客の資金を奪うことはできなかった」

公聴会のための文書証言で、ベーナム委員長は次のように述べている。

「多くの公的な報告書は、破綻したFTXにおける分別管理と顧客セキュリティの失敗が、アラメダリサーチによって巨額のFTX顧客資金が自己勘定取引のために不正に流用されたことにつながったことを指摘している。しかし、CFTCの規制対象であるLedgerXの顧客資産は、分離され安全であった。これは規制が機能しているのだ」

CFTC chair Rostin Behnam addressing Senate Agriculture Committee on Dec. 1

ベーナム委員長は、FTXが破産申告の中でLedgerXが「他のFTXの債務者をすべて合わせたよりも多くの現金」を保有していると報告したことを付け加えた。ベーナム委員長やCFTC委員でミシガン州上院議員のデビー・スターブナウ氏とアーカンソー州上院議員ジョン・ブーズマン氏は、多くの米国消費者を窮地に陥れたFTXの破産の解決策として、デジタル商品消費者保護法(DCCPA)を挙げた。

「仮想通貨業界には、米国人が期待し、当然受けるべき顧客保護が欠けている」とスターブナウ氏は指摘。「米国市場で取引するとき、取引所が取引のために顧客の資金を受け入れるとき、彼らはそれらの資金でギャンブルすることを許可されてはならない(中略)FTXは、連邦政府の監督の欠如をついた、これらのすべてのことをした」と主張した。