Roger Ver氏曰く、イーサリアムのハードフォークは結果として市場からは良きものとして捉えられているという。

同氏は、DAOのハック事件を受けて、同暗号通貨がイーサリアムとイーサリアム・クラシック2つに分岐したとはいえ、その2つの価値を合わせれば元のイーサリアムの価値より上回る点を指摘している。

 

「フォーク以後、ETHとETCの時価総額を合わせた結果オリジナルの価格を上回っているということは、市場が望ましいものだったと見なしていることだ。ビットコインも見習うべきでは?

 

― Roger Ver (@rogerkver) 2016年8月6日

 

イーサリアムのフォークの目的は盗まれたファンドの孤立化にあった

 

何百万ものイーサー盗難を含むthe DAOの盗難事件に続いて、イーサリアムコミュニティは、ハードフォークは暗号通貨における最善策だったと結論付け、フォークの結果としてETHとETCの二つの通貨に分岐する形となった。

しかしながら予想に反して、ETCの価格はこの2週間で3倍に膨れ上がり、時価総額は2億を超え、ライトコインは5番目に最も価値のある暗号通貨となった。

一方、ETHの価格はピーク時の17億5,000万ドルのハック前の価格から約9億ドルまで下落し、フォーク以後現在では比較的価格が停滞している状況だ。

加えて、ETCはいくつかの大手取引所から支援を受けているため、いずれETHの価格を上回るのではないかという見方もある。

 

暗号通貨のフィールドは多様化し続ける

 

イーサリアムが2つに分岐したことで、暗号通貨における多様化というトレンドが業界全体で進行している。ビットコインの時価総額は2013年後半にピークを迎えた一方、今年のオルトコインの価格の総額は史上最高の高値を付けている。暗号通貨のトータルバリューにおけるビットコインのシェアは一貫して減少のトレンドに入っており、最近では一度80%未満にまで落ち込んでいた。

暗号通貨が成長を続ける一方、より価値の高い暗号通貨に流れる度合いや、暗号通貨市場における王者の存在感は縮小を続けている。