豪州の決済プラットフォーム、フラッシュFXは、リップルの決済技術「ODL」を活用し、豪州・フィリピン間のクロスボーダー送金を行う。フラッシュFXが、SWELL開催に合わせて発表した

ODLは、xRapidとxCurrentを統合したリップルの決済技術の名称。仮想通貨XRPを使い、リアルタイムでの送金を実現できる。

フラッシュFXによれば、フィリピン人は豪州で7番目に大きい移民グループであり、豪州とフィリピン間の送金需要は高い。ODLの技術を使えば、数秒での送金が実現できるという。ほかのデジタルプラットフォームと比較しても、送金時間や手数料の面で優位性があるとも指摘している。

仮想通貨XRPは「価値の交換手段」

前インド中央銀行総裁のラグラム・ラジャン氏が、リップル主催のカンファレンスSWELLに登壇し、XRPとステーブルコインとの違いについてコメントした

同氏は、ステーブルコインは価値をペッグして通貨のようになろうとしているが、XRPは「価値の交換手段」に徹している点が違うと指摘する。

ステーブルコインが通貨のように振舞うため、世界中の規制当局からの懸念を集めてしまう一方で、XRPは金融機関が送金する際に使われているだけで、規制上の懸念が軽減するとの考えだ。

リップルは「フィンテックのアマゾン」

またリップルのガーリングハウスCEOは、SWELLを前に、米メディアのフォーブスのインタビューに登場。リップルをアマゾンと比較し、事業の多角化を進める考えを示した。

「アマゾンは最初に本で市場に参入した。リップルは、クロスボーダーのペイメントが最初の市場参入だ」

アマゾンは本のネット販売から始まり、AWS(アマゾンウェブサービス)やスマートスピーカーの「アレクサ」などへと事業を拡大させたように、リップルも多様なサービスを提供する企業に変化していくという。

ガーリングハウス氏は、2020年は、リップルの事業を拡大させていく年になると発言。決済サービスのロゴスの買収などが、新しい分野への拡大施策の1つになるという。