米大手マイニング企業ライオット・プラットフォームズは、第3四半期の決算で過去最高の売上高を記録したものの、今後の戦略として、ビットコインマイニングだけではなく、「保有するメガワット(電力資産)の価値最大化に焦点を当てる」と改めて表明した。
決算発表後のカンファレンスコールで、同社のIR担当副社長ジョシュ・ケイン氏は次のように述べた。
「当社の戦略が進化する中で、ビットコインマイニングももはや最終目的ではなく、あくまで手段となった。私たちの目的は、保有するメガワットの価値を最大化することにある」
ケイン氏によると、同社は今後、保有する電力ポートフォリオをAI向けデータセンター開発へ段階的に転用していく方針だという。
「適切な場所における即稼働可能な電力は、ますます希少かつ高価になっている。これこそが、当社にとって莫大な価値創出の機会をもたらす基盤だ」
売上高は112.5%増、純利益は1億450万ドル
同社の第3四半期報告書によれば、売上高は1億8020万ドルで前年同期比112.5%増、純利益は1億450万ドルと、前年同期の1億5440万ドルの赤字から黒字転換した。
ビットコイン(BTC)の生産量も前年同期比27%増の1406BTCに達し、保有量は1万9287BTC(約21億ドル相当)となった。
売上高の約9割は依然としてビットコインマイニング事業に由来するものの、ケイン氏はこの収益を今後のデータセンター戦略に活用していくと説明した。
「ビットコインマイニングによって得られるキャッシュフローを最大限に活かし、事業全体の継続的な変革を推進していく」
AIデータセンターへの転換
ライオットは2024年初頭から事業多角化の下地作りを進めており、テキサス州コルシカーナでの新たなマイニング拡張計画を一時停止。代わってAI向けインフラ構築に注力している。
同社は同時に、コルシカーナの施設内で2棟の建屋(合計112メガワットのIT設備容量)の開発を開始したと発表。将来的には敷地全体を1ギガワット規模のデータセンター拠点にする構想を明らかにした。
CEOのジェイソン・レス氏は次のように述べている。
「私たちは保有するメガワットの価値を最大化するという視点で動いている。未利用の電力を残さず、データセンター事業を積極的に拡大していく。最終的には、この拠点全体を1ギガワット級のデータセンターキャンパスにするつもりだ」
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