ここ数週間ほどで1000BTC以上を保有するクジラ(大口投資家)アドレスの数が2088件前後に急増した。この増加傾向は2020年3月の仮想通貨(暗号資産)ビットコイン(BTC)暴落直後から始まっているようだ。

過去のデータから、クジラによる積極的な蓄積は、新たな強気サイクルの始まりであることが多い。過去6年間で、ビットコインはクジラの蓄積フェーズとビットコイン価格の間では相関が見られている。ビットコインを大量に保有するアドレスが減少するたびに、ビットコイン価格が下落しているのだ。

ポジティブなデータがBTCを楽観的にする

クジラは大量のビットコインを保有するため、流動性が高い状況を追う傾向がある。そのためクジラはビットコイン価格が天井に達したと見ると、すぐに売却してしまう。するとビットコインを保有する大口アドレス数が減少する。

例えば2018年初めに2万ドルをに達した後には1000BTC(約12億円)を保有するビットコインアドレスの数は2014年以来のレベルまで低下した。

クジラだけでなく、他の一般投資家もこれまでよりも多くのビットコインを保有していることが明らかになっている。

仮想通貨データ分析企業のグラスノードによると、ビットコインを売却したことがないけれども過去7年間でアクティブだったアドレスが2018年から顕著に増加していることを指摘した。ここには取引所やマイナーが除外されている。

「合計260万BTCを保有する50万件以上のビットコイン蓄積アドレスがある」

(出典:グラスノード「ビットコインの蓄積アドレス」)

これは過去10年間で一貫して上昇している。このデータから短期的な価格を予想するのは難しいが、ビットコインが長期的な成長曲線を描いていることは確かだろう。

ファンダメンタルズが示す次の動きは?

ビットコインの蓄積段階を示すデータに加え、様々なファンダメンタルズが今後の強気の動きを示している。

ビットコインのハッシュレートは5月の半減期後から継続的に過去最高を更新。これはビットコイン価格が、マイナーが利益を上げるのに十分な価格にあることを示している。

(出典:グラスノード「取引所でのビットコインとイーサのバランス」)

上位の取引所やシカゴ・マーカンタイル取引所のような規制された先物市場の取引も依然として高い水準を維持している。しかし一方で、取引所におけるビットコインの保有量は過去の強気サイクルと比べると大幅に減少している。

取引活動が活発なことと、ビットコインの保有量の減少は、投資家が取引所を通じてビットコインを売るのではなく、購入している可能性が高いことを示している。グラスノードのCTOを務めるラファエルシュルツ・クラフト氏は次のように話している

「年初来の取引所残高はビットコインが-9.6%、イーサが+10.4%だ」

多くの個人投資家はスポットの仮想通貨取引所を使用し、機関投資家は規制された手段を選ぶ。一部のクジラは店頭取引(OTC)を利用しているため、データは個人投資家とクジラの双方がビットコインの保有を高めていることを示していると言えそうだ。

 

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン