アーケイン・リサーチ(Arcane Research)のデータによると、ビットコイン取引所のバックト(Bakkt)は9月20日から10月20日までで、過去最高の月を記録した。これは、ここ数か月の上場企業によるビットっコイン(BTC)需要の顕著な増加に続くものだ。

Bitcoin delivery on Bakkt. 出典: ICE, Arcane Research

仮想通貨(暗号資産)デリバティブ取引所であるバックトは、米国の機関投資家向けに展開している。バックトの親会社は、ニューヨーク証券取引所の親会社でもあるインターコンチネンタル取引所だ。

バックトのビットコイン先物市場の取引高が増加し、ビットコイン契約が現物決済されるということは、通常デジタル資産に対する機関投資家の需要が成長していることを示している。

機関投資家のビットコイン需要が急増に増加

BTC先物の取引高. 出典: Digital Assets Data

上に示してあるように、複数の取引所での10月の先物取引高が急増している

アーケイン・リサーチのアナリストによると、400BTCの契約が10月にバックトで期限切れになる予定だ。前月比で14%増加している。

バックトの取引高と建玉は、LMAXデジタルやCMEと並んで機関投資家が広く利用している3つのプラットフォームの1つであり、機関投資家の活動を測る上で重要だ。

そのため、アーケイン・リサーチは、バックトの先物契約が大幅に増加したことは、機関投資家の需要が高まっていることを示していると指摘している

バックトでの高い取引高に加え、LMAXデジタルとCMEでも継続的に高い需要を記録している。

Skewのデータによると、LMAXデジタルは依然として世界で最大のスポット取引所だ。Skewによると、LMAXデジタルは過去24時間で1億3560万ドル相当のビットコインを処理している。これは、コインベースやビットスタンプ、クラーケンといった主要な取引所の1日あたりの取引所を上回っている。

24時間のBTCスポット取引高. 出典: Skew

LMAXデジタルは主に機関投資家の取引を扱っており、コインベースを超えるほどの取引高があるということは、スクエアやマイクロストラテジーの最近のビットコイン購入を受け、機関投資家からの強い需要があることを示唆するもんだろう。

バックトと同様、CMEビットコイン先物市場でも建玉が増加している。10月2日以降、CMEのビットコイン建玉は3億4500万ドルから5億6100万ドルに増加している。

CMEビットコイン先物の建玉  出典: Skew

企業や機関投資家の需要は健全な成長の兆候

仮想通貨業界の幹部は、ビットコインに対する機関投資家の需要が高まる傾向が続くと予想している。

億万長者であり、ビットコイン投資家であり、仮想通貨取引所ジェミナイの共同創業者であるタイラー・ウィンクルボス氏は、ビットコインが着実に企業財務向け資産に進化していると主張した。

マイクロストラテジーが4億2500万ドル相当のビットコインを取得したと発表したとき、同社はBTCを同社の主要な財務資産とみなしていると強調していた。

ウィンクルボス氏は次のように書いている

「ビットコインは企業の財務資産になりつつある。マイケル・セイラーとジャックがリーダーとなっている。すぐにほかの多くの企業が続き、最終的に中央銀行も保有するようになるだろう。これは始まりにすぎない」

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン