ブロックチェーン分析会社チェイナリシスは、FTX破綻と過去の仮想通貨関連のネガティブイベントとを比較し、そのインパクトを分析している。

12月14日のレポートによると、5月のテラUSD (UST)の崩壊で週次実現損失が205億ドルに達し、その後の6月のスリー・アローズ・キャピタルやセルシウスの破綻で週次実現損失が330億ドルに達したとされている。

これに対し、FTX問題の週次実現損失は、11月7日からの週に90億ドルをピークに、その後は週次で減少している。

チェイナリシスは「FTX問題が起こった時点で、最も重い打撃を与えるイベントがすでに投資家が見舞われていたことを示唆している」と指摘している。

チェイナリシスは、ウォレットが資産を取得したときの価値を測定し、その資産を別の場所に送ったときの価値を差し引くことで、実現した損失の総額を算出した。

しかし、このデータは、あるウォレットから別のウォレットへの移動を売却イベントとしてカウントしているため、実現損をまだ過大評価している可能性がある。「あるウォレットから送られた暗号通貨が必ずしも清算されるとは想定できないので、これらの数字はあるウォレットの実現利益の上限値だと考えててほしい」と説明している。