新興の不動産セキュリティトークン(REST)市場は、2020年第1四半期に成長を成し遂げたようだ。セキュリティ・トークン・マーケット(STM)が4月6日、セキュリティトークン市場に関する月例報告最新版を発表した

不動産のトークン化などを手がけるRealTにおいて、従来の3物件とは別途3月に3つの新規物件が上場し、REST総取引高(月次)が4万7584ドル(約516万円)に倍増したそうだ。

2020年1月以来、RealTのRESTが流動性を地道に獲得

STMが2月6日に発表した2020年1月版月例報告によると、米ミシガン州デトロイトの3物件における分割所有権を表すRESTが1ヵ月あたり約1万9950ドル(約216万円)を生み出した。このRESTは、不動産の賃貸収入を細分化した所有権となっているそうだ。

RealTが扱う3物件のうち、フラートン通りにある住宅のREST取引高は1万1150ドル(約121万円)となり、REST総取引高の半分以上を占めていたそうだ。マーロウ通りのRESTも7057ドル(約76万5000円)を記録し、オーデュボン通りのRESTでは1743ドル(約19万円)が発生した。セキュリティトークン総取引高のうち、この3物件の合計が約10.3%を占めていたという。

3月2日発行の2月版月例報告によると、3物件の総取引高は25%増加して2万4393ドル(約264万円)に達し、フラートン通りのRESTは20%の増加傾向を示したという。オーデュボンのRESTは月間取引高が2倍になったそうだ。

なお、トークン化された証券の総取引高が32万9000ドル(約3565万円)と70%増加(2月末時点)したことで、RESTのシェアは約7.5%にとどまったようだ。

新たなREST上場で3月の市場シェアが倍増

3月版月例報告では、RealTに3物件が新たに追加されたことで、1ヵ月あたりのREST総取引高がほぼ倍増し、4万7584ドル(約516万円)になったことが明らかにされた。

アポライン通り、レジャー通り、パットン通りに面した新たなRESTが2万4590ドル(約266万5000円)、従来の3物件の不動産トークンは2万2994ドル(約249万円)を生み出したそうだ。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン