元ヘッジファンドマネージャーで仮想通貨強気派のラウル・パル氏によると、2030年までに仮想通貨ユーザーの総数が40億人に達する可能性がある。

インターネット普及との比較

パル氏はX投稿で、仮想通貨ユーザー数の採用率をインターネットユーザー数と比較したデータを共有した。比較の基準としたのは、それぞれのイノベーションが最初に500万人のユーザーを獲得した時点からの成長である。

同氏は仮想通貨ウォレット数とIPアドレス数を対比し、採用スピードを可視化した。

Source: Raoul Pal

その分析によれば、仮想通貨ユーザー数は過去9年間で年平均137%の成長を遂げ、2024年末には6億5900万人に達した。これに対し、インターネットユーザー数は2000年末に1億8700万人に到達し、成長率は年平均76%だった。

パル氏は、仮想通貨ユーザー数は来年以降はより緩やかな年43%の成長になると予測。それでも2030年にはユーザー数が40億人に達すると見込んでいる。

さらにパル氏は、仮想通貨市場の時価総額が今後10年以内に100兆ドルを突破する可能性があり、最速で2032年にも実現すると強気な見方を示した

同氏によれば、この成長の主要な原動力は「通貨価値の低下」と「採用」である。パル氏は「価格変動の90%は通貨価値の低下で説明できる」と述べている。。

コミュニティからの懐疑的な声

しかし、パル氏の強気予想に対しては一部から懐疑的な声も上がっている。

あるXユーザーは「ウォレット数は成長の信頼できる指標ではない」と指摘。「プロジェクトの創業者が1万個のウォレットを作ってコインをばらまけば、あたかもコミュニティが存在するかのように見せかけられる」と述べた。

さらに、あるユーザーは「自分は6か月ごとに新しいウォレットを作っており、ここ4年間続けている」と実体を伴わない数値の可能性を強調した

これに対してパル氏は「誰もが複数のIPアドレスを持っているのと同じことだ」と反論した。

B2Bデジタル通貨プラットフォームTriple-Aのデータによれば、2024年末時点で仮想通貨ユーザーは5億6000万人を超えていた。

また、アンドリーセン・ホロウィッツの暗号資産部門が2024年10月に発表した報告書では、実際にアクティブな仮想通貨ユーザーは月間で約3000万〜6000万人程度にとどまるとされている。

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