ポイント

・今朝方10.5万ドルにワンタッチ

・米中通商交渉進展、枠組み設定で今日にも共同声明も

・インド・パキスタン停戦合意、木曜日にも露ウ直接和平交渉

・CPIやFRB議長講演、アリゾナ州のSBR動向など今週は材料目白押し

昨日のBTC相場

週末のBTC市場は堅調。

金曜日未明に10万ドル(約1,450万円)を抜けると10.4万ドル(約1,510万円)にワンタッチ。日曜日に10.4万ドル台にしっかり乗せて来ると、今朝方10.5万ドル(約1,525万円)にワンタッチした。

BTCは史上最高値からの半値戻しである9.2万ドルを上抜けると、2月中旬にもみ合った9.8万ドル手前で上値を重くした。

しかし、ニューハンプシャー州でSBR法案が成立、スイスで米中貿易交渉が始まると伝わり、更に、アリゾナ州で未請求資産の政府管理に暗号資産を加える法案(HB2749)に知事が署名すると、保留になっている財政資金でSBRを設立するSB1373が成立する可能性が高くなったとして10万ドル手前まで値を伸ばした。

更に木曜日に米英貿易協定が発表されトランプ大統領が対中関税の引き下げに言及、金曜日未明にかけて10万ドルを突破、10.4万ドルにワンタッチした。

その後は10.3万ドルを挟んでのもみ合い推移が続いたが、パキスタンがインドがこれ以上の行動に出なければ手を出さないとし、インドも同様にコメント、インド・パキスタン間で停戦が合意されるとBTCは10.4万ドル近辺で底堅い推移を続けた。

するとトランプ大統領がジュネーブでの米中通商協議で大きな進展があったと投稿、また欧米の30日の無条件停戦提案に対しプーチン大統領がウクライナとの直接交渉を提案すると、BTCは10.4万ドル台にしっかり乗せてきた。

更に今朝方ゼレンスキー大統領が直接交渉に応じ、木曜日に自らトルコに出向くとし、ホワイトハウスは明日中国との貿易協定を発表するとしたことで、BTCは10.5万ドルにワンタッチした。

本日のBTC相場

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著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト

東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。