インターネット調査会社の楽天インサイトは27日、「キャッシュレス決済に関する調査」を発表し、キャッシュレス決済や現金を利用する理由などが明らかになった。現金を好む理由については欧州とは意識が違う点も垣間見られる。

楽天インサイトは、5月22日~5月23日の2日間、楽天インサイトに登録しているモニター(約220万人)の中から全国の20代~60代の男女1000人を対象に調査を行なった。

最も利用している決算手段は何かという問いに対して、トップ3は「現金」の42.6%、クレジットカードの40.0%、商業系カード型電子マネー(nanaco、WAON、楽天Edyなど)の8.3%だった。

現金を最も利用する人の理由は以下の通りとなっている。

(出典:楽天インサイト

また、現金以外を選択した人の理由は以下の通りとなっている。

(出典:楽天インサイト

欧州では、現金支持の理由としてプライバシー・匿名性の重要性や貧困層孤立への懸念もあげられている。

今年3月に公表された英国のキャッシュレス社会の実態に関する調査「現金へのアクセス・レビュー」の最終リポートは、合法的な場合でも、現金のプライバシーや匿名性を多くの人々が必要としていると指摘。例えば、「良くも悪くも」、配偶者や両親、子供から取引記録を隠したいケースなどがあると伝えた。

一方、キャシュレス決済で支払うことに抵抗のあるサービスや商品は、「不祝儀」、「お賽銭」、「ご祝儀(お年玉含)」「子供へのお小遣い」など占めた。

(出典:楽天インサイト