米司法省代表の弁護士は、FTXやアラメダリサーチの元従業員の証言や専門家の証人陳述を3週間以上にわたり行い、サム・バンクマン=フリード氏(通称SBF)に対する主張を終了した。

10月26日の裁判所からの報告によれば、米政府の最後の証人はFBIのエージェントであるマーク・トロイアーノ氏だった。彼は主にSBF氏がメッセージングアプリのシグナルで300以上のグループに関与していたことについて証言した。トロイアーノ氏の証言の後、SBF氏の弁護士は審理の却下を求めたが、ルイス・カプラン裁判官により即座に却下された。

SBFの弁護士、マーク・コーヘン氏とクリスティアン・エバーデル氏は、SBF氏の前に2人の証人を出席させた。バハマ拠点の弁護士で以前SBF氏の代理人を務めていたクリスタル・ロール氏は、2022年11月にSBFとバハマの証券委員会との会合に同行し、彼がFTXの資産を当局に移転するのを目撃したと証言した。

訴訟コンサルティング会社PF2 Securitiesのヨゼフ・ピンブリー氏は、アラメダ・リサーチのFTXとのクレジットラインおよび仮想通貨取引所の約900万から1100万のユーザーのデータに関するデータをアマゾン・ウェブ・サービスから抽出するために5万ドル以上支払われたと証言した。記事執筆時点で、司法省の弁護士は彼に対して反対尋問の機会を得ていない。

裁判所からの報告によれば、カプラン裁判官はしばしばエバーデル氏やコーヘン氏が証人に対して提出した質問を退け、「これは役に立たない」「本題に入れるか?」と発言した。記事執筆時点で、バンクマン=フリード氏はまだ証言していなかったが、彼が証言台に立つ時間はおよそ4時間になると予想していると述べた。

10月25日の電話会議で弁護側は、SBF氏を証人として立たせる方針をカプラン裁判官に伝えた。検察側は以前、アラメダ社のキャロライン・エリソン元CEO、FTX社のゲリー・ワン元最高技術責任者(CTO)、FTX社のニシャド・シン元エンジニアリングディレクターを呼び、アラメダ社にFTX社の資金を使わせようとしたSBFの指示について証言させた。