仮想通貨取引所ビットフライヤーは30日、林邦良社長が退任することを発表した。関正明取締役が社長に昇格する。

林氏は2021年3月に社長に就任したばかりだった。ビットフライヤーは2020年3月の平子恵生氏、2021年3月の三根公博氏、そして今回の林氏と毎年社長が交代している。日経新聞は、これまでと同様に、林氏の退任について、ビットフライヤー創業者の加納裕三氏との確執と報道している

林氏はゴールドマン・サックス時代に加納氏の上司だった。当時は双方ともに関係の良好さをアピールしていたが、2021年夏のビットフライヤーの個人口座にマネーロンダリング疑惑が浮上したことなどから関係が悪化していったという。

日経新聞によると、加納氏は30日の株主総会で、自身を社長に戻すように株主提案を行ったが、結果は否決だったという。競合の仮想通貨取引所大手のコインチェックなどはナスダック上場を目指すことを発表し、最近ではNFT事業を着々と拡大している一方で、ビットフライヤーは度重なる社長交代などで事業の出遅れ感が出てきている。