バイナンスは21日にパリサンジェルマン(PSG)とユベントス(JUV)の2つのサッカークラブのユーティリティトークンを上場させた。この上場を受けて、2つのトークンは過去24時間で急騰した。

スポーツファントークンが急騰したのはなぜか?
チリーズ(Chiliz)とSocios.comによって作成されたスポーツファントークンは、ファンがスポーツクラブからのリワード(報酬や特典)を受け取ることができるユーティリティトークンとなる。
Sociosのアプリケーションを通じて、ユーザーはトークンを使用してリワードを受け取ることができる。
バイナンスリサーチによれば、具体的な例として、JUVトークンの所有者がSociosのプラットフォームを通じて、ファントークン所有者限定の体験やデジタルバッジんなどが含まれるという。
「JUVトークン所有者は、ユベントスが行う『ファン決定』投票にスマートコントラクトを介して投票できる。ユベントスは、投票結果に従って行動することが契約上義務付けられている。トークン所有者は、Sociosのプラットフォームを通じて対話することもでき(投票への参加、コンテストやクイズへの参加、ユーザー同士のチャットなど)、リワードも獲得できる」
したがって、PSGやJUVなどのスポーツファントークンのパフォーマンスは、必ずしも試合結果やチームの成績と関連しているものではない。
むしろ、トークンのユーティリティ自体や、ファンからトークン需要に依っている。理想的には、より良いリワードがあることで、トークンを保有する説得力のある理由となり、トークンの需要が増加するというものだろう。
パリサンジェルマンやユベントスのファントークンの成功は、将来のスポーツファントークンのモデルケースを確立する上でも、非常に重要だろう。
スポーツファントークンを継続的な関心とデイリーの取引高増加は、ファントークンの市場と需要があることを示している。
スポーツ業界をトークン化する一里塚
チリーズとSociosの両方でCEOを務めるアレクサンダー・ドレイファス氏は12月22日、バイナスでの上場と取引高増加を付け、スポーツトークンがスポーツやエンタメ業界のトークン化の大きな一歩を踏み出したと語った。
パリサンジェルマンやユベントスのスポーツトークンの過去24時間の取引高は3億ドルに達した。時価総額5000万ドル未満のトークンの場合、1日の取引高が3億ドルというのはかなり高い数字だ。
「これは私たちにとって重要な瞬間であり、世界をリードするスポーツクラブが独自のデジタル資産を世界最大の取引所に上場させ、可視性や流動性、取引高を生み出すという新しいトレンドの始まりだ。近い将来、世界最大のスポーツクラブの多くがファントークンを上場させるようになるにつれ、この新しいトレンドは加速するだろう。今後数年間で、スポーツとエンターテイメントのパートナーをさらに追加し、このデジタルトランスフォーメーションと、より幅広いグローバルなファンエンゲージメントと収益化エコシステムの一部となっていくだろう」
パリサンジェルマンとユベントスのトークンは12月21日に上場し、過去24時間でPSGは160%上昇、JUVは80%上昇した。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン