暗号資産に特化した運用会社パンテラキャピタルは、破綻した仮想通貨取引所FTXからSOLトークンを購入するため、資金調達を開始した。

ブルームバーグが入手した投資家向け資料によると、パンテラキャピタルは「パンテラ・ソラナ・ファンド」を通じて最大2億5000万ドル相当のSOLを購入することを目指している。

パンテラキャピタルは、FTXが保有するSOLの一部を1SOLあたり59.95ドルで購入する計画だ。これは、執筆時点のトークン価格142ドルから57%低い。投資家は、パンテラキャピタルの投資機会に参加するため、最大4年間のロックアップ期間に同意する必要がある。

資料によると、FTXは4110万SOLを保有している。これは約54億ドル、さらにSOLの総供給量の約10%に相当する。

SOLは過去24時間で2.51%上昇し、142.51ドルで取引されている。コインマーケットキャップのデータによると、週間では10.5%、月間では49.7%上昇している。

SOL/USD, 1-month chart. Source: CoinMarketCap

パンテラキャピタルは2025年2月末までにファンドをクローズすることを目指しており、投資家一人当たり最低2500万ドルの投資を求めている。パンテラキャピタルは0.75%の運用手数料と10%のパフォーマンス報酬を徴収する予定だ。

今回の売却により、FTXの清算人は、破綻した取引所の投資家への返済を開始できる。

FTXとアラメダは、破綻した仮想通貨レンディング企業のブロックファイとの紛争を解決するため、「原則合意」に達した。FTXはブロックファイに最大8億7450万ドルを支払い、同社に対する訴訟を取り下げることに合意した。

この和解により、ブロックファイのFTXに対する約10億ドルの請求が解決される。また、FTXはブロックファイに対する「数百万ドルの無効請求およびその他の反訴」を放棄する。

FTXは現在、破産手続きの最終段階にあり、顧客への数十億ドルの返済を計画している。債権者への資金回収の一環として、同社は2月22日、人工知能企業アンソロピックの株式10億ドル以上を売却する許可を得ている。