仮想通貨デリバティブ取引所FTXの親会社アラメダ・リサーチは、競合他社で仮想通貨トレーディングを手掛ける企業フォークバン(Folkvang)に投資を行ったコインデスクが3日に報じた。出資額の具体的な数字は明らかになっていないが、数百万ドル(数億円)の規模であるという。

フォークバンは香港を拠点にクオンツ(金融工学)をもとに仮想通貨のトレーディングを手掛けている企業。アルメダは仮想通貨の店頭取引(OTC)や、デリバティブ取引所FTXを手掛けるほか、クオンツによるトレーディングも行っており、フォークバンは競合にあたる。

フォークバンのマイク・ヴァン・ロッサムCEOは、競合であるアラメダからの出資額について上限を設け、不公平な競争上の優位性が発生しよいようにしたと、コインデスクに述べている。

フォークバンはアルゴリズムに基づく仮想通貨取引を手掛けており、デリバティブを主戦場としている。ビットメックスやバイナンス、そしてアルメダ傘下のFTXでも取引を行っているという。

アラメダの創業者兼CEOのサム・バンクマン・フリード氏は、フォークバンを率いるロッサム氏が「FTX取引所のアーリーアダプターであり、キープレイヤーだ」と述べ、フォークバンの成長に期待を寄せているとコメントした。