米証券取引委員会(SEC)のジェイ・クレイトン委員長は、現在の決済システムが持つ「非効率性」が、ビットコインの人気を高める要因となっていると主張している。

米経済メディアのCNBCに出演したクレイントン氏は、ビットコインは証券ではなく、支払手段であり、価値の保存手段であるという、これまでも発信してきた見解を改めて語った。

クレイトン氏は、ビットコイン上場投資信託(ETF)を何度も拒否したことから、ビットコインコミュニティからはその姿勢を批判する声もある。しかし、クレイトン氏が委員長を務めていた間、同氏は原則としてビットコインの反対者ではなかった(平均的な投資家がビットコインETFに投資する際のリスクについては何度も表明していたが)。このビットコインETFへの懸念というのは、ビットコイン取引所のほとんどが規制されていないことにより、BTCの価格操作が行われるというものだ。

クレイトン氏は今年12月末でSEC委員長を退任する予定となっている。仮想通貨コミュニティの中では、ビットコインETFが承認される可能性が高まったという意見も出ている

クレイトン氏は、規制が進化する一方で、ビットコインは成長し続けていると考えている。

「私たちが目にしているのは、現在の支払メカニズムは、国内的にも国際的にも非高l率であるということだ。それらの非効率性がビットコインの台頭を推進している。そして私たちはそれをさらに見ることになるだろう。私たちがこれが成熟し、デジタル決済の分野でより多くの規制もみられるようになるだろう」

クレイトン氏は2017年1月にSEC委員長に指名された。今年12月末までの任期であり、ニューヨーク州の連邦検事に就任する予定だ。クレイトン氏の後任のSEC委員長については、まだ決まっていない。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン